志向試行日記(3/9〜3/15)

3/9 木曜日

お気に入りのミニカーを両手に持って自転車に乗り込んだ息子は、保育園に行くまでの間で片方落としてしまったようだ。赤色のスポーツカー。途中から「あ、あ」とつぶやいてたのはそれが原因だったらしい。
それでも反省はしてなさそうだった。
 
朝、スマートフォンを見ていた。
何を見ていたか思い出せない。俺は情報を欲して這いずり回るゾンビになっているのか。電気グルーヴの『TROPICAL LOVE』は引き続き聴いていた。
 
昼食はドトールミラノサンドとカフェラテ。トマトとカマンベールチーズを使った新作。まずまずの美味しさ。
食べながら少年マガジンを読んだ。一時期よりは読める漫画が増えたような気がする。
 
夜、WBCとかいう変な野球イベントが延長したせいで録れていなかった『カルテット』を、TVerというアプリで見た。便利な世の中になったもんだ。
しかし、CMで次週予告によるネタバレを挟み込ませてきたことに関しては許せない。この番組見てる人にCM見せてどうすんだよ。言われなくても見るから。そこはアプリとして制限かけるべきだろ。
内容は最高だった。今までで一番好きな回かもしれない。
『青春ゾンビ』というブログで毎回解説(答えに近そうな一つの仮説)を読んでるからかもしれないけど、見ながら今週のテーマ、シーンの意図、キャラクターの隠された心情、色彩のコントロールっぷりなどに意識が向いた。テーマは明らかに『夢』だった。それにしても、今回の脚本良過ぎる。台詞の交換がめちゃくちゃ面白くて、どのやり取りが後の伏線になるかずっと気を抜けなかった。その緊張感は第1話から続いてるんだけど。
満島ひかりのすずめが、めちゃくちゃ可愛かった。白いビジュアルになりながら、夢と現実を行き来し続けていた。高橋一生の家森も切なかった。特にすずめとのコントはレイヤーを何層か重ねた演技に見えて凄かった。
そして、舞台的に蕎麦のリレーで人間関係を表していた演出には、驚いて笑った。よくあんなすげえ脚本考えられるなあ
 
radikoのタイムフリーで『ZOO ZOO ZOO』を聴きながら皿を洗った。写真家の奥山由之と、never young beachの安倍勇磨が、ゆるいトーンで話したり時々真剣に語り合ったりする番組。真剣に語り合う時は創作についてのことが多く、ゆるくしているのは照れ隠しかな、とも聞こえる。
くるりのライブ鑑賞終わりに、レコーディングスタジオに高速道路を走って移動するタクシーの中で録音した』という特殊な回だった。高速道路を走っている興奮もあったのか、かなり率直にアツくなってる雰囲気は伝わってきた。久々にミスチルを聞くと、やっぱり良いなと思う。
その後、『前野健太のラジオ100年後』を聴いた。
春は曇りが多く、花曇りという言葉もある、という言葉を聞いて、あーそういう言葉あるな、意味を考えたことなかったなー、とか思ってるうちにSPEEDの『my graduation』がかかって、その流れの急な感じに、頭を殴られたような衝撃を受けた。そして、このmy graduationがやけにファイティングな闘志を燃やした曲だったと気づいた。当時感じた違和感はそこにあったのか。卒業というテーマにありがちな感傷的な部分をそのまま表現するのではなくて、旅立ち・出発であることを攻撃的に歌っていたから、他の曲と違ったのかな。
それにしても、前野健太は声が良い。
 
この後、感傷的な気分に引きづられて自作のDVDを探したけど見つからなくて、悶々としながら寝た。
 
 

3/10 金曜日

ブログ『青春ゾンビ』で『カルテット』8話の解説を読んで(http://hiko1985.hatenablog.com/entry/2017/03/09/120230)、自分との読みの深さの差に改めて感服した。
『入れ替わり』で読み解くかあ。いやあ、ほんとすげえ読解力だな。
 
昼食はナスとベーコンのトマトソースパスタ。飛び散ったソースがシャツに付いてヘコんだ。
BLUE GIANT10巻(石塚真一)と、『BLUE GIANT SUPREME1巻を読んだ。発売日に2冊出ることを知って驚いたが、【SUPREME】とつけて話も転換してリニューアルしたらしい。
そして、10巻を読んで愕然とした。読み始めてすぐに嫌な予感がしたけど、それをやっちゃうかあ
主人公はいろんな人のブルー(憂鬱)を見届けて吸収しながら成長していく青春ストーリーという面があるのだけど(言い方は色々あるだろうが)、今回の出来事は主人公の成長と物語の展開のために必要なプロセスとして発生してるように見え過ぎて、それが許せなく思えた。泣けるんだけど、泣かせようとしてるのも感じてしまった。SO BLUEのオーナーが観客に語るのも、ちょっとどうかと思ったけど、同じ理由だった。
俺は努力や練習が丹念に描かれてて、それが実を結ぶ、その時間がちゃんと報われる、というのが好きだった。誰かが誰かを思いやって、誰かが誰かの心を動かして、それらが誰かの運命を変えるのが好きだった。
 
家に帰りながら『淋しいのはアンタだけじゃない』2巻を読んだ。佐村河内と人としてちゃんと対話をしているのは面白く読めた。佐村河内が本当に聞こえないのか問題は踏み込みづらいところで、どこを信じるかによって意見は変わりそうだ。
これ以降は本筋である聴覚障害のドキュメント部分を増やしてくれてもいい。
 
晩ご飯はナポリタンだった。家でいただくパスタの方が美味い。
 
録ってあったテレビ番組を消化した。一週前の『フリースタイルダンジョン』。あ、焚巻出れなかったのか。チコカリートはディスり合いじゃなくて高め合いのバトルに滅法強いと再確認した。陽の人。
一週前の『山田孝之のカンヌ映画祭』。この映画作りにおける山下敦弘は【監督】なんだろうか?という疑問はずっと感じている。
この番組は芦田愛菜を可愛く撮る。
 
トイレで読み進める『ダメをみがく』で「子どもは親の趣味を引き継がない」という話を読んで、やっぱりそうかな~と少し落ち込んだ。
家中を図書館みたいに本だらけにしたいんだけど、息子は本を好きになってくれないんだろうな。せめて、世界の窓としての本を用意しておきたいんだけど、やっぱりそれって自己満足に終わるよなあ。その覚悟はしておこう。
俺も親父が好きな野球もパチンコも好きじゃないもんなあ
 
radikoで『菊地成孔の粋な夜電波』をリアルタイム聴取しながら、皿を洗った。
自分の国が良い国かどうかは、自分で決めれば良い、という言葉は何となく心に耳に残った。
洗い切れなかったので、タイムフリーで『能町みね子TOO MUCH LOVER』も聴いた。そごうが好き過ぎる大学生が出ていた。この人をどうやって見つけたんだコミケかな。トークも上手い、というか落ち着いてるな。『有楽町で逢いましょう』がそごう東京進出のPRソングだったってのは驚いた。
 
寝る前に『BLUE GIANT10巻と『BLUE GIANT SUPREME1巻を読み返した。
最初に読んだ時よりは面白く感じた。SUPREMEの方は今までのBLUE GIANTの流れに沿っているし、そこまで嫌いでもない。だけどなあと釈然としない部分は残り続けた。
気づいたら3時だった。
 
 

3/11 土曜日

めちゃくちゃ眠い。妻は、息子の朝食を作ってくれた後に、仕事に向かった。ありがとうございます。
息子は機嫌良く遊んでいたが、やはり鼻水が止まらないみたいなので、病院で鼻水を吸ってもらいに行った。
痛いのか何なのか、めちゃくちゃ暴れた。いつも通りだが。
 
その後、薬局で処方せんをもらった後、息子を保育園に預けた。
鼻水が出るけど、熱は出ていないし、本格的な風邪でも無さそうだった。
仕事じゃない日に息子を保育園に預けると、いつも少し罪悪感を覚える。
しかし、休まないことが結局ストレスとなって子どもとの接し方にマイナスに働いたり、やらなくてはいけないことに子どもを巻き込んで大変な事態になるのもおかしいと思うのでイイじゃん、と自分にも妻にも納得させる。
子どもとなるべく一緒にいたいと思っていることも、罪悪感の原因かもしれない。
 
その後、整骨院へ行った。腰の左側がおかしな痛さになっていた。やはり息子を抱っこする時はきちんとしゃがまなければダメだ。腕だけで抱えに行くと腰が大変なことになる。
 
昼は近所の中華料理屋に入って、エビ玉定食を食べた。初めて入ったけど、店の佇まいから予想していた通りに美味かった。あんかけは酸っぱかったけど、味に日本特有のやさしさを感じた。
 
その後、ちょっと電車に乗って、ホワイトデー用のお菓子を買いに行った。
そういえば、今日は3/11だった。2011年のホワイトデーはどうしたんだっけ。それどころじゃなかったような。あの嫌なムードは、終末感は、忘れられない。それまでの俺はとにかく能天気でいられたんだな、と思い出す。今はどうなんだろう。
 
家に帰る途中でTSUTAYAに寄った。
アンパンマンDVDと『ヒメアノ~ル』を借りた。映画、観る時間あるかな?短い上映時間のにしたけど。
 
家に着いて、自転車を降りたら、息子の座席から赤いミニカーが落ちてきた。
見えないところにひっかかってたみたいだ。ちょっと嬉しい。
 
家を少し片付けてから、自転車で保育園に行き、息子をピックアップしてから駅に向かった。
駅近くの駐輪場に自転車を停めてから、本屋に寄って駅に向かった。昨日懸念したことを受けて、息子に「本は面白い」と積極的に刷り込んでいこうと思っている。息子は西村京太郎の本の表紙に描かれた電車の絵を見て喜んでいた。
 
ここの文章において、配偶者を何と称するのが適切かを考えた。
実はいつも【奥さん】と書きがちで、『奥にいろ』的な意図があるのかも、と一応後で【妻】に直している。【妻】にも嫌な意味あるのかもしれないけど。この記事を読んだ影響は感じる(http://m.huffpost.com/jp/entry/15179880)。
 
駅で仕事帰りの妻と合流して、適当にパン買ったりしつつ、また本屋に寄って、スーパーで買い物をする妻と別れて、家に帰った。
 
Netflixで『仮面ライダー電王』を息子と二人でダラダラと見た。
電車が出て来て反応していたので見始めたのだが、最近は殆ど映像に反応せずじっと見つめてることが多い。
なかなか複雑な設定と、キャラクター達のバカっぽい性格が魅力的だ。
 
夜ご飯はミネストローネ。
美味かった。息子は以前好きだったズッキーニを食べなかった。
 
寝る直前、息子は変に低い声を出しながら棒状に組み立てたレゴブロックを振り回して、我々にぶつけた。
あ、これ、仮面ライダー電王の真似じゃねえかな。悪影響出てるじゃん
 
息子を二人で寝かしつけた後、録ってあったテレビを見た。
山田孝之のカンヌ映画祭』。ああ、日本映画界におけるセックス描写の問題かあ。海外と、どれくらい、どのように意識が違うんだろ。
長澤まさみの裸が見れる!ってなったら確かにそこが話題になってしまうかもしれない。大学時代の友人も吉高由里子の裸見たさで『蛇にピアス』見てた。
エンドロールがアホ過ぎてヤバかった。でも、これが映画だよな。この番組もようやく終わりに向かえてる気がする。
バズリズム』。小沢健二が出るので初めて見てみた。バカリズム小沢健二トークの相性良さそうだった。
 
皿を洗いながら、『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』を聴いた。
ラ・ラ・ランド』評面白かった。結局まだ観てないけど、観てみたくなった。【二人だけの世界で完結する】という病理については、昔『恋空』という映画をテレビで流し見して感じたことがある。ミュージカルのある『恋空』なのかな。恋空・ラ・ランド。ただし、ラストには何かあるようだ。何が観れるのか。
DJコーナーでかかった松たか子の『明日、春が来たら』の歌も歌詞も良過ぎてビックリした。あ、そうか、作詞は坂元裕二だった。青春ゾンビのブログだったかな?宇野維正氏の記事だったかな?何かで『カルテット』と合わせて最近知ったんだった。
それと、昔、『モンスターファーム』というプレイステーションのゲームのために中古CDを買ったのを思い出した。レアモンスターが出るから。あの時は、聴いてみても何も感じなかった。
 
 

3/12 日曜日

やはりめちゃくちゃ眠かった。
息子と一緒に朝ごはんを食べた。彼は昨日食べなかったミネストローネのズッキーニを二切れくらいは食べた。
 
昼食はとある駅の欧風料理屋で、キーマカレーを食べた。妻はホタテのクリームパスタで、息子はハーフサイズのオムライスで、電車が見える席を満喫していた。
 
息子はドタドタといろんなところで走り回った。彼は世界に疑いを持っていない。しかし、意外と慎重派で、あまり転ばないし、階段もそーっと登る。
 
書店に寄って、息子のために絵本を3冊買った。電車の絵本と、乗り物の絵本と、動物の絵本。
乗り物の絵本は、PVC樹脂でコーティングしてあって、お風呂でも読める優れものだった。
息子は大抵の動物を「ニャンニャン(ナンナンにも聞こえる)」と呼ぶが、今朝、カラスを指差して「ニャンニャン」と言ってたので、危機感を覚えて動物の絵本を買ったのだった。
 
息子にパンをあげながら帰宅した。
晩ご飯を作ってもらっている間、息子と星野源PVや『仮面ライダー電王』を見た。息子はどちらも黙って見ていた。
晩ご飯は鮭鮨。美味しかった。
 
息子は我々からiPhoneを取り上げると、耳に当てて「ああああ」と相槌を打つ風の所作をした。おそらく俺か妻の物真似なんだろうが、見るたびに手本にされてしまう恐怖を感じる。
 
LA LA LAND』のLAって舞台のロスアンジェルスの略語も含んでるのかな?と初めて気づいて嬉しくなった。このタイトル、なんか日本人がダジャレっぽく考えそうだなとずっと思ってたんだけど、そんな意味を含んでたのかな?そのダジャレっぽい印象の原因は久保田利伸の『LALALA LOVE SONG』だったのでは?としばらくして思い当たった。
 
息子とお風呂に入った。
息子はお風呂で読める乗り物の絵本を嬉々として眺めていた。息子がお風呂を出た後、この絵本は電子書籍に対抗し得る数少ない書籍の最終兵器だな、とか考えているうに寝てしまっていた。
最近、家で風呂に入るとほぼ毎回寝てしまう。調べると、これは失神に近く、身体に全然良くないみたいだ。
浸かる時間を減らそう。今回も全然浸かるつもりじゃなかったんだけど
 
お風呂を出ると妻が息子の世話を一人でしていて、辛そうだった。大変申し訳無かったので、出来る限り家事をやった。
皿洗い、洗濯、洗濯物のたたみ、息子のおもちゃの片付け、息子の保育園の準備、お風呂洗い等。
その間、色々見たり聴いたりした。
radikoのタイムフリーでYogee New Wavesの角舘健吾が選曲する回の『オーディナリーミュージック』。彼のバンドのファーストアルバムの一曲もかかったが、やはり初期の踊ってばかりの国を想起した。当時も似ていると思った。彼自身の選曲は、激しくない海外のダンスミュージックが多く感じた。
Netflixで『コードギアス』を3話分見た。途中、なんかガンダムSeedでもこんな話見たな、と気づいた。
ラジオクラウドで『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』の聴き残していた『ヴァ・ヴァ・ヴァンダム特集』を聴いた。『スター・ウォーズエピソード1』のダースモールについては俺も納得できる。好きだったのにすぐ死んでガッカリしたもん(ネタバレ)。『その男ヴァンダム』はずっと気になっている。それにしても、三角絞めさんは相変わらずアツく重く可笑しくこじらせまくってて面白かった。
 
 

3/13 月曜日

いつものように朝は眠い。
妻が少し体調を崩していた。昨日、俺がお風呂入ってる間に負担をかけ過ぎたせいもあるだろう。申し訳無い。
 
息子を自転車で保育園に送った。
彼は電車の絵本を手離さず、逆さまに開いたまま自転車に乗った。目の前で開いてて前が見えなそうだったけど、怖くないのだろうか。
保育園に着いたら良い匂いがした。昼食の照り焼きを作っているらしい。
息子はバイバイしてハイタッチして、さっさと去って行った。
 
駅に着いたら遅刻決定。
それだけで気持ちが落ち込んだ。だから、電車で『誰が音楽をタダにした?』を読み進めて、心を休めた。違法アップロード集団の秩序立った組織構成が面白い。『コードギアス』の黒の騎士団を思い出した。
 
昼食はタイ料理屋でカオマンガイ鶏肉につけるソースは甘辛くて、唇がヒリヒリした。帰りにタイ人らしき店員が手を合わせながら「コプンカ~」と言っていた。ポルトガル語で「ありがとう」を意味する「オブリガード」に似ている気がする。不思議だ。
 
息子をお風呂に入れた後、寝かしつけている最中に、妻と二人して寝ていた。
23時頃に起きて独りで晩ご飯を食べた。そぼろご飯とひじき煮と味噌汁。美味しかった。妻は体調が悪くて食べられないといって、また寝た。大丈夫だろうか。本格的に心配だ。
録ってあった『ドキュメント72時間』の【黄金色の串カツを】の回を見た。お腹が減る映像だった。毎月末オールナイト営業があるというのがアツイ。相変わらず、みんな頑張って生きてる。
 
その後、洗濯物を畳みながらNetflixで『コードギアス』を1話分見てたら、息子が起きて泣き叫んだ。最近、鼻水が止まらなくて咳き込んで起きてしまう。慌てて見に行くと、妻が十分に寝られなくて辛そうだった。
 
radikoのタイムフリーで『東京ポッド許可局』を聴きながら、皿を洗った。
パタンナー論】ということで、ファッションデザイナーに対するパタンナーの関係をベースとして、あらゆる業界でクリエイターの創造物を現実に落とし込む人の話をしていた。
聴いてるうちに、嫌な予感がして、どうしたんだろう、と自分でも思ってたが、あ、俺は自分が現状パタンナー寄りだと気づくのが嫌だったのか、と気づいた。クリエイターへの憧れを捨てられず、ゾンビのように可能性を探してしまう自分には気づいている。しかし、今はクリエイターになりたいわけではなく、何かをクリエイトする趣味があれば良いのでは、とも自分に問うている。青春は終わるのだろうか。
「小松菜とチンゲンサイの区別がつかない」というリスナーからの投稿を聞いた瞬間に、「あ、小松菜奈って本名かな?イジメられそうな名前だったのか!」と気づいて驚いてたら、プチ鹿島小松菜奈の話をしてて少し驚いたが、所謂おじさん的思考だったと気づいた。
 
その後、『BOOK BAR』も聴いた。
杏が森山大道の本を紹介していた。織田作之助の短編小説に写真を添えた作品らしい。装丁が凄いらしい。なんか、欲しい。
 
少年ジャンプと新聞を結束してゴミ出しの準備をしてたら、結構前の新聞に『ポーランド人の女流棋士誕生』という記事を見つけた。
NARUTOを見て将棋に興味を持って来日したらしい。何っつう行動力だよ!そして、よくそこまで極めたな。
記事の最後に棋士女流棋士は違う制度でやっている的なことがサラッと書いてあった。よくわからないし、あんまり納得がいかなかった。
 

 

3/14 火曜日

7時、アラームが鳴り響いたが、原因であろう妻のiPhoneが見当たらず、二人で右往左往。しばらく探して、真ん中で寝ていた息子がベッドと壁の間に落としていたのだろう、とようやく結論づけたが、指は入らないし、見えないし、引き続き格闘し続けた。
最終的には、過去の実績を思い出し、クリアファイルを突っ込んで、2枚の間に挟み込んで滑らせて何とか取り出した。早朝から疲れた。息子は寝続けていた。
 
電車の中で『誰が音楽をタダにした?』を読み進めた。
なるほど、このタイトルが表現している部分は大きい、と不意に理解した。面白い構成だとは思っていたが、【誰が音楽をタダにしたのか?】という問いに対して、技術者か?音楽海賊(違法使用者)か?音楽業界か?という問いかけで答えを探していく本だったのか。おそらく、答えはその三つ全てが少しずつ加担していたのだけど、それを明らかにする本なんだ。
 
昼ごはんは玉子のハッシュドビーフ
引き続き『誰が音楽をタダにした?』を読み進めた。
技術者パートのついての追跡相手はいつの間にかブランデンブルクからエリスに変わっている。移り変わりの激しいIT業界の変遷を表しているのかもしれない。またブランデンブルクに戻る可能性はあるのだろうか?
JK・ローリングの名前まで出てくるとは。彼女のビジネス的な才覚への言及は初めて見た。
 
その後、書店で美容文芸誌『髪とアタシ』の【音楽と髪】特集号を買った。
前からこの雑誌のこの号の存在は知ってたので、何となくチラ見したら、AL小山田壮平と美容師の対談での昔の話が良過ぎてグッときたから買ってしまった。そうそう、こういう出会いを書店とレンタルビデオ屋にまだ求めてる。
尾崎世界観が髪と自意識の関係をチラッと話してて、自分の髪と自意識の関係について一瞬考え込んだ。成長していくにつれて、髪型の考え方はどんどん変わっていったが、どう考えてもそれは自意識のあり方と密接だった。
美容院で切ってもらってた時期もあったけど、今は床屋で髪を切っている。お店としては何軒目だっけ。ふぁ~っといろんな記憶が蘇った。
あしたのジョー』を読みながら髪を切ってもらってたら、後で床屋に失礼だと母親に怒られたこと。初めて美容師に切ってもらって髪の洗い方の違いに驚いたこと。大学受験が終わって初めて髪を染めた時、真っ白にしたかったけど美容師に止められたこと。短髪が似合わないと気づいたこと。初めてパーマをかけたこと。美容院に行くのが恥ずかしかったり、お金が勿体無いと思い始めたこと
 
帰りの電車の中でも『髪とアタシ』を読み進めた。文字数も少ないし、内容も髪に関することばかりなので、サクサク進む。ベッド・インのパートだけはバブル言葉でクソ読みづらくて笑った。あれ監修するの大変そう。表紙が派手なので周りの目は気になった。
 
家に帰って、買っておいたホワイトデーのお菓子を妻に渡した。少しもらったらちゃんと美味しかったので安心した。
 
妻と一緒に息子を寝かしつけてから、晩御飯。そぼろご飯と、鰆の煮付けと、ひじき煮と、菜の花とサツマイモの味噌汁。もう言うこと無く満足。書いてて気づいたが、字から察するに鰆は旬だったのかな。気が利いてる。
 
その後、WBCが終わらなそうなので『カルテット』待機のために、Netflixで『火花』3話を見た。
相変わらず、映画のような絵作り。新年の夜明けに漂う青春っぽさ、胸が痛い。妻も辛そうだった。
波岡一喜はやっぱり圧倒的に強い存在感がある。佇まいかっこいい門脇麦やっと出てきたけど、この、実在しそうな感じヤバい。他の二人とは別の存在感。あ、それと高橋メアリージュンの大阪女も素晴らしい。この役をベースにして『カルテット』に移植してる気がする。
 
そして、野球が終わって『カルテット』9話。面白かった。
最終回っぽさ強かったけど、もう1話あるというのが凄い。結構満島ひかりに喋らせたなー、とは思った。加害者と被害者の関係が入り乱れる部分は『それでも、生きていく』を連想させた。『坂』の歌を歌う『坂』本美雨が『坂』で事故に遭うという『坂』本裕二の脚本。ここは駄洒落みたいな力で推進していたのを感じた。アリスのサイコパス全開の退場は見応えが凄過ぎた。時間も割いてたし、もう一度見直そうと思っている。意表を突いた次週予告も良かった。どう終わらせるんだろ。
 
その後、radikoのタイムフリーで『アルコ&ピースD.C.GARAGE』を聴きながら皿を洗った。リスナー達の投稿のクオリティも相変わらず高い。『エンタの神様』に出てそうな空手ラッパーは笑った。
終わってからはしばらく無音で過ごした。色々考えてしまった。
『髪とアタシ』の続きを読もうとも思ったけど、明日のために寝た。
 
 

3/15 水曜日

『べっぴんさん』つまんないけど習慣で見た。見ていたいキャラクターがいないのは致命的に感じているけど、それって日本的キャラクター主義のせいかな?物語自体にも興味が湧かないのはそのせいかな?
人間関係の描き方とかが見ていたくない感じなんだよなあ。祖母の孫への干渉が子どもの代にも継承される負の連鎖とか、全く解消されないモヤモヤを描いて楽しいのかな。
そして、ギャグっぽいところ全般が好きじゃないや。これは演出のせいもあるかな。
ただし、芳根京子はかわいいし、谷村美月は巧い。それらだけが頼り。
 
その後の『あさイチ』で断り方特集をやってた。
妻と断り方について話した。自分がどう断っているかを考えたが、公私共にあまり断らない気がした。いや、『断れない』のか。ちゃんと断るのは、犯罪行為と自分以外に迷惑がかかる場合くらいか。
 
駅に着くまで小沢健二の『流動体について』を聴きながら歩いた。
流動体とは何か。
電車に乗ってからは電気グルーヴの『TROPICAL LOVE』を聴いた。
 
行きの電車で『誰が音楽をタダにした?』を読み進めた。
んーエリスはブランデンブルクの後継っぽく描きたかったわけじゃなかったのかな?段々と三者が収束していく構成なのかな?
 
昼ごはんはハンバーガーとポテトとコーヒーのセット。
コーヒーがやたらと多かった。週刊少年マガジンを読んだ。『七つの大罪』は、キャラクターの顔も戦闘シーンも『ドラゴンボール』過ぎて笑う。
 
Twitterで『団地のはなし』という本が出ることを知る。
うわ、俺の好きな人ばっかり寄稿してるじゃん。時々こういうの見つけると、嬉しくて仕方ない。団地って言ったら、大友克洋の『童夢』最高。団地住んでたけど、小さ過ぎて記憶無い。それなのにノスタルジー感じるから不思議。
 
小沢健二の『流動体について』の流動体は何かの比喩じゃなくて、何かでもなくて、全てではないのか?意思も都市も人も流動体だ、と急に思い当たってしまい、そこで考えは停滞してしまった。
 
帰りの電車で『誰が音楽をタダにした?』を読み進めた。
前にも思ったが、フォレストガンプ的要素もあるな。ジャスティン・ビーバーも出てきた。
 
息子はお風呂に入ってご飯も食べ終わっていた。
砂場で楽しく遊んだそうだ。
晩御飯は鯛の西京漬け、ご飯、味噌汁、浅漬け。当然のように美味しかった。昨日食べた魚が鰆ではなく銀ダラだったことが発覚した。魚の味の区別が本当につかない。覚えられない。美味しいことはわかる。
 
『ヒメアノ~ル』を観た。この日記には観た直後の感想を書く。
森田剛の本気の怪演に感動した。あの何かヤリそうな感じ、ヤバい空気!よく事務所OK出たな。『ランチの女王』で垣間見たあの怖さが十二分に発揮されてた。
あ、当然のように濱田岳のキャラクターも素晴らしい説得力。なんで一目で人畜無害に見える雰囲気を纏えるんだ。
映画の反転する構成も最高!反転してから最後のシーンまで岡田と森田は会わないという脚本も良い。反転してからの彩度を落とした嫌な感じで、森田剛を生々しく追い続けた映像も巧い。性(生?)と死の対比はやり過ぎにも思えた。しかし、気持ちのやり場に困ってしまうラストがまたヤバイ!いろんな感情の余韻が残った。
 
その余韻が強過ぎてしばらく立ち上がれなくて、妻とダラダラ話した。
森田剛ヤバイ、と。
 
皿を洗い始めたけど、やはり映画の余韻が凄くて、聴き始めた『流動体について』がキラキラし過ぎてたので止めて、『TROPICAL LOVE』を聴いた。
無機質な音の方が良かった。反復とそこからの逸脱がダンスミュージックか、と再確認した。今までよりサビっぽいところがなくて、ずっと平均的にアガっているような構成なんだと気づいた。