4/6 木曜日
朝から鼻水が滝のように出る。これは花粉症だろう。去年はここまでじゃなかったのに。
息子は保育園に引き渡す時にまた泣いた。
それでも、バイバイとハイタッチはしてくれた。
妻と二人で駅に向かい、電車に乗った。馬鹿な話をした。
乗換駅で別れてからは、また『七帝柔道記』を読んだ。終わってしまう。嘘だろ。俺をこんな気持ちにして、終わるのか。
昼食の時間に、花粉症の薬を処方してもらいに病院に行って、大量の薬をもらった。これで鼻水止まるんだっけな。
昼ごはんはまぐろの刺身定食。
『七帝柔道記』を読破してしまった。大森望の解説はまだあるが、本編は終わってしまった。脱力。辛い。感動もしているけれど、辛い。
帰りはいつもより少し遅くなった。
電車で、意を決して『七帝柔道記』を解説まで読み切った。読み終わってわかったのは、まだ全然終わりじゃないということ。『続・七帝柔道記』もあるし、『VTJ前夜の中井祐樹』という繋がりのある本もあるらしい。中井祐樹は増田俊成氏編集の『肉体の鎮魂歌』の中の一編でしか知らないが、増田俊成氏の後輩だったのか!
その後も周辺情報を調べていたら、こんなDVDも発見した。『小が大に勝つための柔道【究極の亀取り! 】~必ず一本を取る秘訣~ 』( https://www.amazon.co.jp/dp/B01KTFN8NQ/ref=cm_sw_r_cp_api_kYM5ybCQY49WK )。
何だ、このニッチさは…。しかし、読んだ直後のせいか、欲しい…。
何だ、このニッチさは…。しかし、読んだ直後のせいか、欲しい…。
その後も『七帝柔道記』読後の味をずっと反芻し続けながら帰った。
リクエストがあったので、スーパーで牛乳を買ってから、帰宅。
息子がちょうど風呂から出るところで、裸で走り回っていた。大まかに拭いて服を着せた。その後、最近何でも真似をするので、思いついてヒーローっぽいポーズをやってみたら、下手に真似た。短い腕の動きがかわいかった。
息子を寝かしつけてから、妻が晩ご飯を作った。鯛をしそやスダチ胡椒と一緒に蒸したもの、味噌汁、ポトフ、納豆ご飯を食べた。
ご飯を作ってもらってる間と食べた後に『フリースタイルダンジョン』を見た。呂布カルマつええ。ロジカルディスこええ。
サンダーキャットとダーティー・プロジェクターズの新譜が気になってたから、聴くことにした。
全然ピンとこなかった。しかし、事前にイヤホンで視聴した時はどっちもすげえ欲しいと思ったはずだった。おかしいな~イヤホンで聴かないと良くないのかな~と不思議に思いながら、皿を洗い終わって携帯を見たら全然知らない歌手の名前が表示されていた。はあ?と疑問に思っていて思い出したが、Spotifyは前にも勝手にオススメの曲を再生したことがあった。
くっそー、と悔しく思いつつ寝た。
4/7 金曜日
息子の慣らし保育5日目。遂に息子は泣かずに保育園に入って行った。
妻と駅に行き、電車に乗り、乗換駅で別れた。
昼過ぎに仕事を切り上げて、家の最寄り駅で生パスタを食べて、息子を迎えに行った。
息子はなぜか憮然としていた。あごもしゃくれていた。公園に少し寄ってから家に帰ったが、足りなかったようで、妻が帰って来てから大暴れだった。
仕方が無く、息子を公園で遊ばせることにした。外はだいぶ暗くなりかけていた。滅多に行かない公園に行ったら、中心に大きな滑り台があって、息子はそれをメインにして遊びまくって過ごした。
帰り道、イチゴを買って帰ったら、家に着いてリビングに戻る時に息子に奪われた。
前にあげた時は全然食べなかったのに、美味しそうに頬張ってた。また成長したのか。
晩ご飯はタンドリーチキン、切り干し大根、納豆ご飯。
美味しかった。
妻と一緒に息子を風呂に入れて寝かしつけた。
その後、何を聴くか迷った末に『星野源のオールナイトニッポン』を途中まで聴きながら皿を洗い、ゴミ出しの準備をして、寝た。
4/8 土曜日
妻が仕事に行くので息子と二人っきりの日。朝から息子の相手をしつつ洗濯して、外に出たら霧雨がパラついていた。公園で遊ぶのは難しくなった。
どうしようか迷いつつ新宿に来たら(そんなに近くもないのに)、息子は寝ていた。
よって、昼飯は起きてから。
CDを買うべきかどうかは未だに迷っている。『ヒットの崩壊』を読んだ俺としては、CDなるメディアの終焉を感じずにはいられず、ものによっては音楽をデータで購入する段階までにはなったが、ストリーミング配信で好きな時にだけ聴くというのは、どうしても難しい。まだ音楽を所有せずにアクセスするという考え方に満足できない。所有が好きなんだろう。月額で払えば世界のありとあらゆる音楽が聴ける、という方式は一見聞こえがいいが、世界のありとあらゆる音楽にお金を払っているという事実もうまく飲み込めない。
そんなことを考えながら、CDを見た。サンダーキャットとダーティー・プロジェクターズの新譜を買うか迷っていたのだが、CDで買うべきメリットは無さそうで結局ライナーノーツに1000円多めに払うことにも納得できなかったので、買うのはやめてしまった。データ配信で購入しよう。
Wisely Brothersの『HEMMING EP』は買った。配信してなさそうだったし、CDケースも歌詞カードも買いたくなるパッケージ感だったからだ。
店を出たところで息子が起きた。
イセタンダイニングというレストランに行った。入るまでにかなり並んだ。海外の方も結構いて意外だった。
半円状にぐるっと回り込む椅子は、その端に子どもの椅子を配置して大人が隣に座るとごはんをあげやすい。そんな風に子どもの来客を想定した作りが好ましかった。そこで息子には子ども用のカレーをあげて、自分はオムライスのハッシュドビーフがけにした。息子にも少しあげてみた。
価格は少し高めだったが、仕方ないだろう。
その後、伊勢丹の屋上で息子を遊ばせようと思ったら、まだ細かい雨が降っていた。
そんなの気にせず遊んでいる親子はいっぱいいた。どうしようか、と検討している間、叩く姿は見えないのに太鼓の音がしていた。そういうイベントをやっているのだろう。雨の中、大変そうだ。と想像しているうちに雨の中に出たくなくなって、伊勢丹を出た。
代々木方面に歩いて、南新宿駅周辺にあった児童館に来た。
携帯で検索して出て来た場所だ。ここなら雨でも関係無い。
いろんな子どもが好き勝手に遊んでいるプレイルームで、息子は俺がいる場所を基地のようにして、電車の玩具をかき集めては持って来た。その行為の中で、同じように電車好きな男の子と何度か取り合いになった。おそらく年齢は向こうが少し上に見えたが、大きさは同じくらいだった。その男の子は息子が俺の足元に持って来たものまで奪っていった。正直一瞬カチンときた。それは息子の努力や労力を馬鹿にする行為だったからだろう。それでも、好きなようにさせておいた。彼の親は他の母親と話してた。ほとんどその子を見てなかった。それも一瞬カチンときたが、もうその理由はよくわからなかったので無視した。
電車の玩具を持ってくる息子の行為は愛玩犬とあまり変わらないが、そのけなげな姿は犬とは全く違ってとても愛おしく思えた。
その後、そこを出て電車に乗り、家の最寄り駅で妻と合流した。好きな珈琲屋でカプチーノを買い、好きなお菓子屋でお菓子を買い、餃子屋で餃子を買って、家に帰った。
晩ご飯はその餃子と、タンドリーチキン、切り干し大根、ごはん。
それから息子を風呂に入れて寝かしつけた後、録ってあった『SR サイタマノラッパー ~マイクの細道~」第1話を見た。映画っぽく作り込んだショットが多くて嬉しかった。冬の青森の極寒っぷりがヤバそうだった。いや~、映画見直そうかな。
それから、久々にradikoを使ってリアルタイムで『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』を聴きながら皿を洗った。後番組オーディション。普通に他の時間の枠に転用できそうな番組がいっぱいあった。もしくは、ここから膨らませられそうな。しまおまほの指摘はゆるいのに的確で良かった。
4/9 日曜日
日曜日なのに早起きして、新幹線に乗って地元に近い駅に向かい、妹が結婚するための両家顔合わせに行かねばならなかった。
最近は早起きが難しく、大変辛い思いをしつつ、遅刻しそうになりながら新幹線に何とか乗ると、息子は大暴れで、仕方なく携帯でNetflixの『きかんしゃトーマス』を見せたりしたが、最後の30分くらいは妻が抱っこひもで抱っこし続けるという相当な重労働の末に、何とか着いた。ベビーカーでの新幹線移動の場合、座席はやはり一番後ろがいい…。
駅で両親と妹と待ち合わせて、駅直結のホテルの料亭っぽい店に行った。妹は結婚式を挙げないらしいので、これがその代わりになる。
息子は待ち合わせの時から寝ていて、店に入ってもしばらくは寝ていた。
起きてからしばらくは持ってきたご飯を食べたり玩具で大人しく遊んでいたが、しばらくするとまたも大暴れで、踊り狂ったりいろんなところを歩き回ったりした。
それ以外は、つつがなく食事会は終わり、解散して、駅前の商業施設のテラスで息子を遊ばせた。楽しそうに遊ぶ息子を見つめる母を、父が感慨深げに見つめていた。みんな歳をとった。
その後、別の施設で息子用のパンや大人用のコーヒーを買って新幹線に乗り込むと、またも息子が大暴れで、妻が1時間くらい抱っこひもで抱っこしていて、大変だった。
家に帰る途中で俺はカツ丼を買って妻はトンカツ弁当を買って帰った。
息子に適当にご飯をあげて、風呂に入れて、寝かしつけた。妻も一緒に寝てしまった。風呂に入る前に気づいたのだが、息子は恋ダンスの映像に合わせて踊ることがわかった。
洗濯物を畳みながら、録ってあった『僕らの時代』を少し見たが、あまり興味の持てる3人では無かったのですぐ消した。
次に録ってあったNHKスペシャル『マネーワールド 資本主義の未来 “トランプ経済”は世界を変えるのか!?』を見た。トランプの政策が共和党っぽい政策と民主党っぽい政策を組み合わせていて、その組み合わせが経済学的に良くないらしい。トランプの政策は直感的に見えるが、果たしてうまくいくのだろうか?アメリカの保護貿易→世界的な保護貿易→国家の困窮→世界大戦という流れは、非常にわかりやすくかなりリアルに見えた。世界恐慌が世界大戦の遠因になっている、というのは確かに高校の世界史で学んでいた気がする。
もっと勉強しておけばよかった。経済と政治と国際情勢が密接だというのは『愛と幻想のファシズム』(村上龍)を読んで知ったと思い出した。この本で初めて政治経済や国際情勢に興味を持てたが、そこからあまり興味は深まっていないかもしれない。
radikoのタイムフリーで『ライムスター宇多丸のウィークエンドシャッフル』の聞き逃していた前半を聴きながら、少しだけある皿を洗った。10周年。もう少し早く聴き始めてたら、俺の人生も変わっていたのか。いや、そう簡単に人生は変わるまい。
大学時代、ピーター・ジャクソン版『キングコング』を大好きなヤツがいて、延々見せられたことがある。とにかく長い印象で、内容よりも覚えているのは、その友人をヒロインと結ばれないキングコングに見立てた上で、その悲哀を肴にしてゲラゲラ笑いながら酒を飲んだということだった。その友人とはもう全く会っていない。今後も会えなそうだが、仕方ない。
4/10 月曜日
息子を保育園に送った。保育士さんに預ける時、息子は何だか嬉しそうにバイバイしてた。うん。もう慣れてるな。
妻と一緒に電車に乗って、乗換駅までは一緒だった。
そこからは一人で『柿の種』(寺田寅彦)を読んだ。すぐ気づいたが、『日々思ったことをさらっと綴った』という雰囲気の内容が、通勤電車に全く合わない。1Pの文字量も少なくて、忙しない気持ちで読むとサーっと流れて行って、何にも感じない。『七帝柔道記』とのギャップも大き過ぎたかもしれない。家でゆっくり読むべきだ。
そういえば、俺が本を読む順番は、その前に読んでたのと全く違うのを読むことが多い。純文学、推理小説、SF小説、新書、エッセイ、映画評などを読むことが多く、更にそれらを海外と国内で分けて考えて、最近読んでないものを選んでいく。
昼ごはんはカツカレー。相変わらず濃厚で重い美味さだった。歳をとればいつか食べられなくなりそう。前の晩もカツ丼だったことには途中で気づいた。
帰りの電車でも『柿の種』を読んだ。面白いのかよくわからない。ゆっくり読んでみたい。
家に帰ってしばらくして、息子と妻が妻の実家から帰って来た。
風呂に入れて寝かしつけたら、一緒に寝てしまっていた。妻は起きそうになかった。
目が覚めて携帯を確認したら0:45。
LINEにメッセージが来ていた。今週土曜の結婚式二次会で乾杯の音頭を取ってほしいという依頼だった。経験上、これは断り切れないので、憂鬱になった。何を話そうか。結構ずっと悩んでしまうのがわかってるので嫌だった。
晩ご飯を自分で作ることにした。久々だった。使って良さそうなものがよくわからなかったし、調理もめんどくさかったので、お茶漬けの素でパスタを作った。まあまあの味。もっと工夫は出来そうだった。レトルトのオニオンスープも飲んだ。
次に、『ドキュメント72時間』の【チョンキンマンションへようこそ】の回を見た。名作回。ディープ香港。犯罪と隣り合わせのクレイジージャーニー感。マラソンで稼ぐエチオピア人とか、普通にそんな発想が無くて衝撃を受けた。こんな人いるのか。ここで助け合いながら生きるいろんな人種の人々。皆が気にかけてすくすくと育つネパール人の子ども。こういうのが素晴らしい。見たことないものを見た!
radikoでリアルタイムで『伊集院光の深夜の馬鹿力』を途中から聴きながら皿を洗った。何回かチャレンジしていたが、ちゃんと聴いたのは初めてだった。カルタ大喜利っぽい企画とか、空耳と替え歌の中間みたいな企画とか、メール職人の実力がものすごいことになっているのに、それをちゃんと受け止める伊集院光の力も凄かった…。
芸人のトーク主体のラジオ番組はここが最終地点じゃないだろうか。
4/11 火曜日
独りで息子を保育園に送った。やはりニコニコしながらバイバイして別れた。
妻は先に駅に向かっていたので、一人で電車に乗った。
『観なかった映画』(長嶋有)を読み始めた。雑誌の連載だったこともあって、一つの映画について書いてる文章自体は短くて読みやすい。
結婚式二次会の乾杯のスピーチを考えねばならない、というのが頭から離れず、何だか疲れた。
昼ごはんはタコライス。
引き続き『観なかった映画』を読み続けた。毎回、いろんな視点を提供してくれる。見なくても面白いが、見たい映画のメモはどんどん増えていく。
夜は会合だった。家に帰ると22時30分。結構酔っ払っていた。
それから、『アルコ&ピースのD.C.GARAGE』を聴きながら皿を洗った。酔っ払ってたせいもあって、あんまり内容を覚えてないが、笑った気はする。ファンモン馬鹿にし始めてたのは良い感じ。二人が楽しそうだった。
4/12 水曜日
仕事が休みの妻が息子を保育園に送った。
それで、一人で電車に乗った。『観なかった映画』も読んでいたが、途中から土曜の結婚式二次会での乾杯の挨拶が気になってダメだった。短くて面白くてお祝いになる話なんて、やっぱり都合が良すぎる。どれか要素を削らねばなるまい。この悩む時間が嫌いだ。しかも話そうと思ってるのはくだらない内容だ…。
途中からWisely Brothersの『HEMMING EP』をずっと聴いていた。声の良さで最初わかりにくかったが、聴けば聴くほど変な曲が多いことに気づく。そして、一曲目『サウザンド・ビネガー』は他と違う。良い意味でも悪い意味でも浮いている。むず痒いくらい可愛い。
昼ごはんはBLTサンド。
少年マガジンを読んだ。
帰り道はめちゃくちゃ眠かった。
『観なかった映画』をかろうじて読んでいたが、だいぶ記憶が曖昧だ。
家に帰ると息子が踊っていた。
床に敷いてあるラグにはわかめご飯が茶碗で置いてあった。息子に促されて手を繋ぐと、妻とも手を繋がされた。輪になって手を振り回しながらグルグル回った。最近教えてもらった遊びらしい。息子はきゃっきゃっと興奮していた。
風呂を沸かしている間に晩御飯を食べた。
肉団子とキャベツのトマト煮。美味しかった。
息子を風呂に入れて、妻と一緒に息子を寝かしつけてたらいつの間にか寝てて、目が覚めたら0:15。何回目だ…このパターン…。
妻はまだ寝ていた。
見終わって適当にテレビ見てたら『もろもろのハナシ』という番組がやってた。あ、これ毎週録っておくつもりだったやつだ。録りそこねてた。おぎやはぎ、バナナマン、オードリーの3組のトーク番組。今後どれくらい企画を入れていくつもりなのかわからないが、フリートークっぽい雰囲気だった。関東芸人っぽい気負いの無さが良かった。おぎやはぎとバナナマンの大学への憧れの話と、小木が高校時代モテた話がバカすぎて笑った。
その後、radikoのタイムフリーで『光のメロディー』を聴きながら皿を洗った。いやー満島ひかりの声、最高…。『モテキ』って発声しただけでドキッとさせる雰囲気があった。なんか思うところがありそうだった。ザ・ウィークエンドってマイケルフォロワーだったのか。名前はよく見てたけど、初めて聴いた。カッコよかった。
歯を磨きながらWisely Brothersの『サウザンド・ビネガー』を聴いていて、あ、このタイトル『千酢』→『センス(sense)』のダジャレじゃねえか!と気づいた。
ダサくて、かわいいな!